はじめに
Azure上でWindows VMを作成した場合、OSの言語がデフォルトで英語になるため言語パックのインストールなどいくつかのタスクが必要です。
この記事では、それらのタスクをまとめて解説しています。
環境
- Azureのサブスクリプション
- Windows OSのVM
実行
1.ホストキャッシュの無効化
ホストキャッシュとは、仮想マシンのディスクにアクセスする際に、一時的にデータを保存する領域のことです。
ホストキャッシュを利用すると、ディスクの読み取りや書き込みのパフォーマンスを向上させることができますが、データの整合性や耐障害性に影響する可能性もあります。
ホストキャッシュを使用せず、ディスクに直接読み書きを行うように変更します。
※Bシリーズなど一部のサイズのVMはOSディスクのホストキャッシュを無効化できません。
1. 対象のVMにアクセスします。
2. 左のメニューから「ディスク」を選択します。
3. ホストキャッシュで「なし」を選択します。
4. 「適用」を選択します。
2.プライベートIPアドレスを静的に変更
VMのNICに割り当てられたプライベートIPアドレスを固定します。
VMが再起動されても、プライベートIPアドレスが変わらないようになります。
1. 左のメニューから「ネットワーク」を選択します。
2. 「ネットワークインターフェイス」を選択します。
1. 左のメニューから「IP構成」を選択します。
2. 「ipconfig1」を選択します。
3. 「プライベートIPアドレスの設定」の割り当てを「静的」に変更します。
4. 「保存」を適用します。
3.言語パックのインストール
Azure上のWindows VMは初期設定では英語となっているため、日本語用の言語パックをインストールします。
1. 対象のVMに接続します。
2. 設定を開きます。
3. 「Time & Language」を選択します。
1. 左のメニューから「Language」を選択します。
2. 「Add a language」を選択します。
1. 検索ボックスで「ja」と入力します。
2. 「日本語」を選択します。
3. 「Next」を選択します。
- 「Set as my Windows display language」にチェックを入れます。
- 「Install」を選択します。
- 言語パックのインストールには時間がかかるので、「時刻とリージョン変更」を先に行います。
- インストールが完了したら、「Windows display language」を「日本語」に変わります。
- 「Option」を選択します。
- 「Change layout」を選択します。
- 「Japanese keyboard」を選択します。
- 「OK」を選択します。
- 左のメニューから「Language」を選択します。
- 「Administrative language settings」を選択します。
- Welcome screen and new user accountsで「Copy settings」を選択します。
- 「Welcome screen and system accounts」と「New user accounts」にチェックを入れます。
- 「OK」を選択します。
- 再起動を求められますが「Later」を選択します。
- Language for non-Unicode programsで「Change system locale」を選択します。
- Current system localeで「Japanese(Japan)」を選択します。
- 「OK」を選択します。
- 再起動を求められますので「Restart now」を選択します。
4.時刻とリージョン変更
Windows で使用する時刻とリージョンを日本に変更します。
- 左のメニューから「Date & time」を選択します。
- Time zoneで「(UTC+09:00)Osaka,Sapporo,Tokyo」を選択します。
- 左のメニューから「Region」を選択します。
- Country or regionを「Japan」に変更します。
- Current formatを「Japanese」に変更します。
- ここまで終われば言語パックのインストール完了まで待ちます。
5.Windows Update
最新のWindows Updateを適用します。
- 対象のVMに接続します。
- 「スタート」>「設定」を選択します。
- 「更新とセキュリティ」を選択します。
- 「更新プログラムのチェック」を選択します。
- 更新プログラムのダウンロードが始まります。
- ダウンロード完了まで待ちます。
- その間に「ローカル管理者のパスワードを無制限にする」を行っていてもいいです。
- ダウンロードが完了したことを確認します。
- 「今すぐ再起動する」を選択します。
6.ローカル管理者のパスワードを無制限にする
Windows Serverの場合、デフォルトではローカル管理者のパスワードの有効期限が無制限に設定されていないため、これを無制限に変更します。
※クライアントOSの場合、デフォルトではローカル管理者のパスワードの有効期限が無制限に設定されています。
- サーバーマネージャーを開きます。
- 右上の「ツール」を選択します。
- 「コンピューターの管理」を選択します。
- 「ローカルユーザーとグループ」>「ユーザー」を選択します。
- ローカル管理者のアカウントを選択します。
- 「パスワードを無期限にする」にチェックを入れます。
- 「OK」を選択します。
- 以上で作業は終了です。
まとめ、所感
Azure上でWindows VMを作成した際には、最初に行うべき最低限の設定を以下にまとめました。
これらの設定を行うことで、その後にWindows Serverの機能追加やミドルウェアのインストールをスムーズに行うことが可能となります。